パッションフルーツの基礎知識

 

パッションフルーツはそもそもその名称からしてもさわやかな感じがします。味もよく濃厚な香りもするので人気の果物です。

 

名前から「パッション=情熱」とイメージするかもしれませんが、和名は「クダモノトケイソウ・果物時計草」で、アメリカ大陸の亜熱帯地域が原産のトケイソウ科の果物なのです。
和名は、花が時計のように見えるからで、果物を実らせます。英語でトケイソウは「passion flower」と呼ばれ、それでパッションフルーツなのです。
実はトケイソウ科には種類が500以上もあり、それらは南アメリカを中心に分布しています。

 

パッションフルーツの熟した実は球状や卵形で、表皮は堅く滑らかで、色は黄色や濃紫色、赤色などです。中には小さくて堅い種が多く、黄色いゼリー状の果肉と果汁が入っています。この果汁や果肉は強い香気を放ちます。

 

現在は、食用とする数十種から更に選抜されて品種改良されたものが、世界の熱帯、亜熱帯地域で栽培されています。

 

最大の生産国はブラジルで、周囲の中南米での栽培も盛んです。台湾などの東南アジア圏でも栽培されています。日本では、古くは南西諸島、鹿児島県、沖縄県を中心に栽培されていました。

 

最近は他の地域でも栽培が盛んですが、ほとんどがハウスを利用しています。日本国内の栽培では紫玉、黄玉、中間交配種の3つがあり、生食用なら甘みの強い紫玉が多いようです。